相続登記未了で所有者が不明になった土地、国が調査し登記を促すことに。

おはようございます、上塩入です。

以前「所有者が不明の土地総面積が九州に匹敵する」という記事を紹介しましたが、その話の続きです。

朝日新聞によると、

法務省が来年度予算として“相続登記未了などが原因で放置され続け、

現在の所有者が不明になった土地”について調査する予算を盛り込んだ

とのことです。

 

相続登記が未了になった原因は

①費用負担ができない
②山林や田舎の土地で相続登記しても買い手が付かないor用途がない
③国や近隣住民、寺に贈与しようとしても、②の理由で断られる
④誰が相続するかで揉めてしまい、手続が頓挫したまま当事者が死亡

など様々ですが、相続登記を放置し続けると二次相続、三次相続が発生し、

どんどん相続関係(権利関係)が複雑になります。

結果、相続人はおろか国も買い取るできない、

実質的に誰も触れることのできない「死に土地」と化してしまうことになります。

 

これがどういった問題を引き起こすかというと、

①ただでさえ有効に活用できる土地(国土)の狭い日本なのに、さらに活用できる不動産が限られる

⇒その土地を活用することで便利になるはずのインフラが整備できなくなり、開発が進まない

 

②土地上に建物があっても解体や立て替えなど管理処分できる人間がいない

⇒建物倒壊や火事で近隣に被害がでるかもしれず、さらに得たいの知れない人間による不法占拠や犯罪者の隠れ家、犯罪の現場として利用されてしまう恐れがある(空き家問題)

 

③活用できる土地が限られると、その地域の需要に対し不動産供給量が減る

⇒残った土地の価格が本来よりも吊りあがる恐れ。残った土地は次々とマンションなど高層建物を建てるので、景観も悪くなる

 

など、ざっと考えられるだけでも多くのデメリットがあります。

 

そういった問題があるので、国が本格的に相続人の調査と相続登記の申請を促すことになったのでしょう。

 

しかし、上にあげたような問題は個々人に即時に影響する問題ではないので、

どうしても個人にまず降りかかる問題である相続登記時の費用負担が大きいことや、

利用予定のないor買い手のいない土地を相続して固定資産税を払い続けないといけないことが大きな足かせになり、

それが相続登記未了の問題を生み出してしまっています。

 

個人的には、

相続税に申告義務があるように、いっそのこと相続登記の申請を義務化してしまうか、

相続後一定期間内に相続登記を申請することで、登録免許税や相続税の優遇措置を設けても良いのではないかと思います。

 

相続登記を義務化すれば不平不満はかなり出るでしょうが、

日本において限りある土地をいかに有効活用するかは個人にとどまらず国民全体の重大な課題ですし、必ず何とかしないといけない問題です。

空き家問題もかなり深刻になっており、実際に建物が倒壊、放火され近隣に被害が多くでています。

これから高齢者の割合がさらに増加すると言われていますから、

今後さらに相続登記未了土地も空き家も増えるのは明らかです。

 

相続登記を義務化させるか、相続登記をすることがしない場合よりもメリットがあるように整備し、

今からでも未了のままになっている不動産の相続登記を促していく必要があると思います。