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危急時遺言とは?危急時遺言が認められる要件、自筆証書遺言書や公正証書遺言書との違い、危急時遺言の注意点など

2026 6/04
危急時遺言とは?危急時遺言が認められる要件、自筆証書遺言書や公正証書遺言書との違い、危急時遺言の注意点など

遺言書にはいくつか種類がありますが、病気や事故などにより「今すぐ遺言を残したい」という緊急事態に利用されるのが「危急時遺言」です。

危急時遺言は通常の遺言書とは異なり、特別な状況下で作成されるため、厳格な要件や注意点があります。
この記事では、危急時遺言の概要、成立要件、自筆証書遺言や公正証書遺言との違い、注意点などについて司法書士の視点から解説します。

目次

危急時遺言とは?

危急時遺言とは、病気や事故などによって遺言を残そうと考えている本人に死亡の危険が迫り、通常の方式で遺言書を作成する時間的余裕がない場合に認められる特別方式の遺言です。

正式には「死亡危急者遺言」と呼ばれ、民法第976条1項で定められています。

危急時遺言は生命の危険が迫っているときに活用できる遺言方式の1つですが、実際に利用されることはほとんどありません。

なぜなら、後述しますが遺言者に死亡の危機が迫っている状況下で遺言者本人が意思能力(判断能力)を保っていることがあまりなく、危急時遺言の要件である証人3名以上の立ち会いを行うことが事実上困難であるからです。
危急時遺言には一般危急時遺言と難船危急時遺言がありますが、今回は一般危急時遺言について説明します。

危急時遺言の要件・注意点

本来の遺言書、たとえば公正証書遺言書の場合は、証人2名の立ち会いのもとで証人が口授を筆記し、危急時遺言が有効となるためには、法律上の厳格な要件を満たす必要があります。

死亡の危急が迫っていること

単なる高齢や病気だけでは足りず、「死亡の危険が差し迫っている状態」である必要があります。
緊急性が認められない場合、危急時遺言は無効になる可能性があります。

証人3人以上の立会いが必要

危急時遺言では、証人3人以上の立会いが必要です。
遺言者は、証人3名以上のうち1名に対して遺言内容を口頭で伝えます。

証人の1人が筆記すること

遺言内容を聞いた証人の1人が、その内容を筆記します。
その後、筆記内容を遺言者および他の証人に読み聞かせ、内容確認を行います。

証人が署名押印すること

証人のうち1名が口授を受けた内容を筆記し、その内容を遺言者と他の証人に読み聞かせ、内容が正確なことを証人したあと、証人3名がそれぞれ署名押印を行います。

遺言者が口頭で伝えることができない場合は、通訳人の通訳により申述して、証人1名に伝えます。

遺言者が耳の聞こえない方の場合は、口授または申述を受けた者が聞き取った内容を遺言者又は他の証人に伝えて、読み聞かせに替えることができます。

家庭裁判所の確認手続が必要

危急時遺言は、作成後20日以内に証人のうち1名から、または利害関係人から家庭裁判所へ確認申立てを行う必要があります。
死亡危急時遺言は、20日以内に家庭裁判所に確認請求をしなければ遺言として効力を生じません。

回復後6か月以上生存で効力を失う

遺言者が危急時遺言を作成した後に危急時から回復した(通常の遺言書を作成できる状態になった)場合、6か月以上生存していると危急時遺言は効力を失います。

自筆証書遺言書と危急時遺言書との違い

自筆証書遺言書と危急時遺言書は、作成要件、作成方法等で以下のような違いがあります。

自筆証書遺言書危急時遺言
作成要件15歳以上で遺言能力のある者①15歳以上で遺言能力のある者、かつ
②死亡の危険が迫っている
作成方法全文(財産目録除く)、日付、氏名を自署し押印①証人3名以上の立ち会い
②証人1名が筆記し他の者に読み聞かせ
本人の署名押印必須不要(証人が代筆)
遺言書作成後の手続遺言者の死亡後、家庭裁判所の検認申立てが必要遺言書作成日から20日以内に、家庭裁判所に確認請求
遺言書の失効なし(様式不備等を除く)遺言者が回復して6か月生存のときは失効

本人の自署、署名押印がいるか否か

自筆証書遺言は本人が自筆で作成しますが、危急時遺言は口頭で遺言内容を伝え、証人が筆記します。

緊急性の有無

自筆証書遺言は通常時に作成できますが、危急時遺言は死亡危急時という限定的場面でのみ利用できます。

証人の必要性

自筆証書遺言は証人が不要ですが、危急時遺言は3人以上の証人が必要です。

家庭裁判所手続の違い

自筆証書遺言書は本人が死亡したあとに、家庭裁判所で「検認」申立てが必要です。

一方、危急時遺言は遺言書を作成してから20日以内に家庭裁判所で「確認」請求が必要であり、本人が存命か否かに関係なく手続をします。

遺言書作成を司法書士に相談するメリット

多くの人は、生涯で一度も遺言書を作成しないか、作成するとしても一度きりです。
遺言書は、書けばそれでOKではなく、実際に相続が起きてから相続人が滞りなく手続を行えるものでなければ意味がありません。

また、自筆証書遺言書や公正証書遺言書、危急時遺言書は方式を誤ると無効になるリスクがあります。

遺言書の内容をオーダーメイドで作成

遺言書作成など相続相談手続に長けた司法書士へ相談することで、遺言方式の選択にはじまり、どのような遺言書を作成すれば相続人が円滑に財産を承継できるのか、二次相続や数次相続が起きたときのリスク、遺留分の問題など、ご相談者様にあわせて最適な遺言書を作成することができます。

裁判所での手続を任せられる

司法書士は遺言書の検認、危急時遺言の確認請求など家庭裁判所で必要な遺言書の手続を行うことができますので、税理士や行政書士に相談依頼する場合と比べて、時間と費用を節約しやすくなります。

相続登記や金融機関解約を依頼できる

不動産の名義変更や金融機関解約手続は、相続に慣れていないご相続人様にとっては大きな負担です。

司法書士が遺言執行者や手続代行をすることで、書類収集、各窓口での手続、法務局での名義変更や預金解約、相続人への預金の分配など、大変な手続を任せることができます。

初回無料のご相談予約はこちらお気軽にご相談ください。

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