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相続放棄後に遺言書が見つかった場合の権利関係は?財産はどうなる?対応方法や注意点を解説

2026 5/11
相続放棄後に遺言書が見つかった場合の権利関係は?財産はどうなる?対応方法や注意点を解説

相続放棄をした後に、自宅から自筆証書遺言書が見つかったり公正証書遺言書の存在が発覚したとき、前にした相続放棄との権利関係や財産の処分、対応方法が問題となります。

相続放棄と遺言書の関係性、権利関係や注意点を解説します。

目次

相続放棄とは

相続放棄とは、自己が相続したことを知ってから3か月以内に、家庭裁判所に対して申述する法的な手続を指します。

よく誤解されるケースとして、「相続人の話し合いの結果何も受け取っていない」状態を相続放棄と表現される方がいますが、これは正確には法的な相続放棄ではありません。

相続放棄の効果

相続放棄を裁判所に申述し受理されると「はじめから相続人でなかったもの」とみなされます。つまり法律上は他人になります。

法律上は他人ですので、どれだけの財産があろうが、どれだけの借金があろうが、相続することはなくなりますし、負債を弁済する義務もなくなります。

相続放棄後に遺言書が見つかった場合

家庭裁判所で相続放棄が受理された後に遺言書を発見した場合の権利関係などを整理します。

原則は相続できない

相続放棄は、「はじめから相続人ではなかったもの」とみなされますので、相続放棄の時点で判明している相続財産や事情だけではなく、相続放棄後に判明した財産や事情も含めて相続する権利を失います。

つまり、遺言書の中で相続放棄をした人に「財産を相続させる」と記載されていたとしても、相続することはできません。

遺言者(被相続人)はご自身の意思のみで財産を誰に相続させるかを自由に指定することがでる一方で、遺言書に財産を相続させると記載された相続人も、その遺言書(相続)を受け入れるか否かを自由に選択する権利があります。

「相続放棄」という選択は、そもそも相続人になることを否定しており、後から見つかった「遺言書」の内容(=財産を相続させる意思)よりも優先されます。

相続放棄が詐欺強迫または錯誤によってなされた場合

後から相続させる旨の遺言書が発見されたとしても、原則は先行する相続放棄が有効です。

しかし、相続放棄自体が詐欺強迫、錯誤によってなされた場合には取り消しうる可能性があります。

「遺贈する」の場合

相続放棄は「法定相続人」である立場の人間が行うことができます。

対して遺言書は、相続人だけでなく相続人以外の人(法人)に対しても財産を承継させることができます。

また、一般的に遺言書で相続人に財産を承継させる場合は「相続させる」という表現を用います。これは相続人であるからこそできる表現方法です。

一方で、相続人以外に財産を承継させる際の表現方法として「遺贈する」があります。
これは「遺言による贈与」の略称であり、相続人に対しても用いることができます。

つまり、遺言書で相続人に財産を承継させるときの表現方法として「相続させる」という表現と、「遺贈する」という表現の2パターンが考えられます。

「相続させる」ではなく「遺贈する」という表現の場合、相続放棄者は相続人という立場ではなく第三者の立場として贈与によって財産を取得しうるため、財産を受け取る権利が与えられます。

包括遺贈

遺贈には「包括遺贈」と「特定遺贈」の2種類があります。

包括遺贈とは、「財産の2分の1を遺贈する」「全財産を遺贈する」といった相続財産を一定の割合で承継させる旨の記載がなされた遺贈です。

包括遺贈の場合、法定相続人と同一の権利義務を承継するとされていますので、包括遺贈を受けると、遺言書の財産を取得することができますが、反対に負債も負うことになります。

相続放棄後に遺言書が見つかり、包括遺贈を受けたくない場合は、家庭裁判所で包括遺贈の放棄が必要となります。

特定遺贈

特定遺贈とは、「〇〇の土地を遺贈する」「預金~円を遺贈する」のように財産を特定して承継させる形式の遺贈です。

この場合、包括遺贈と異なり承継するのは当該特定財産のみですので、他の財産(借金)を承継することはありません。

詐害行為取消権の対象になりうる

相続放棄で借金の相続を回避しながら、特定遺贈による遺言書で特定財産のみを承継させる手法は、遺言者(被相続人)と受遺者(特定財産を承継する人)が悪意をもって他の債権者を害する意思でした行為(詐害行為)とみなされるおそれがあります。

また、信義誠実の原則に違反するものとして、遺贈が無効になるリスクもあります。

相続放棄者は自筆証書遺言書の検認申立人になれる?

自筆証書遺言書の検認申し立ては、遺言書の保管者、または相続人が行うことができます。

遺言書を保管している相続人が相続放棄をした後、自ら申立人として遺言書の検認を行うことは一般的に考えにくいですが、相続放棄によって相続人ではなかったものとみなされているため、遺言書の管理者の立場として申し立てを行うことになるでしょう。

債権債務調査、相続放棄を司法書士に依頼するメリット

債権債務調査、相続放棄を司法書士に依頼するメリット

債権債務調査は債権者とのやり取りが生じることがあり、慎重な言動が求められます。
また、相続放棄を見越して行うのであれば、期間内に迅速な手続が必要であり、平日の日中に動くこともあります。

司法書士は相続に関する法律の専門家であり、債権債務調査に精通しています。
司法書士に依頼していただくことで、債権者とのやり取りを任せられ、迅速かつ確実に調査を行うことが可能です。

また、相続放棄をする場合、家庭裁判所に対して申し立てをすることになりますが、裁判所への書類を作成できる専門家(士業)は弁護士か司法書士だけです。

弁護士よりも司法書士の方が一般的に業務を素早く、かつ安価に行うことが多いため、コストを抑えつつ債権債務調査から相続放棄までをまとめて依頼することができます。

初回無料のご相談予約はこちらお気軽にご相談ください。

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