太陽光発電設備を相続したときの手続はどうなる?太陽光発電設備を相続したときの手続流れ、太陽光発電設備を相続するうえでの注意点、必要書類などを解説

太陽光発電設備を相続したらどうなる

近年、売電収入を目的として太陽光発電設備を所有する方が増えており、相続の場面でも「太陽光発電設備を相続したらどうなる?どのように引き継げばよいのか」という相談が増えています。

太陽光発電設備は、単なる動産ではなく、土地・建物・売電契約・設備認定など複数の権利関係が関わるため、通常の不動産相続とは異なる注意点があります。

この記事では、太陽光発電設備を相続した際の手続の流れ、必要書類、注意点などについて司法書士の視点から詳しく解説します。

目次

太陽光発電設備とは?

太陽光発電設備とは、太陽光パネルによって発電した電気を売電または自家消費するための設備をいいます。
相続で登場する太陽光発電設備は、大きく分けると次の2種類があります。

①広大な土地に太陽光パネルが設置されている

いわゆる「野立て太陽光」と呼ばれるもので、郊外や農地転用地などに広範囲で設置されているケースです。

②居住している家の屋根に、太陽光パネルが設置されている

自宅の屋根に太陽光パネルが設置されており、近年の住宅では自家発電のために設置しているケースが増えています。また、東京都では大手のハウスメーカーが新築する建物屋根に太陽光パネルを設置することが義務化されました。

太陽光発電設備を相続したときの手続流れ

太陽光発電設備を相続したときの手続の流れは、一般的な相続の手続と同じです。

①相続人を確定する

太陽光発電設備を含む相続手続は、まず相続人を確定させることから始まります。
相続人を確定させるためには、被相続人の出生から死亡に至るまでの戸籍謄本、相続人の戸籍謄本、住民票などが必要になります。

②遺産分割協議をする

相続人が複数いる場合は、遺産分割協議(=相続人全員による話し合い)を行い、太陽光発電設備を誰が相続するのかを確定させる必要があります。

遺言書が存在する場合には遺言書に基づき相続手続を行いますので、原則として遺産分割協議書が不要になります。

なお、太陽光発電設備を相続する場合、原則として土地や建物とは切り離して太陽光発電設備の設備ID等、特定できる情報を記載したうえで、誰が相続人になるかを遺産分割協議書内に明示する必要があります。
但し、相続財産の中に太陽光発電設備が含まれていることが協議書の文言から明らかであれば、同設備の明記はなくとも相続されたとする取扱いとされています。

③相続手続をする

遺産分割協議書や遺言書に基づき誰が太陽光発電設備を相続するのかが確定すれば、実際に太陽光発電設備の相続手続に入ります。

具体的には、売電契約を締結している電力会社に連絡し、戸籍謄本や遺産分割協議書を提出したうえで契約の変更(承継)をします。
また、後述するJPEAへの設備ID認定者の名義を変更する届出が必要です。

太陽光発電設備を相続するうえでの注意点は?

①契約関係を確認する

太陽光発電設備を相続するうえで重要になる書面は「売電契約書(電力需給契約申込書等の名称のことがあります)」と「設備認定IDを取得したときの認定通知書」です。
太陽光発電設備には、必ず「設備ID」と呼ばれる番号のほか、太陽光発電設備の設置所在地、発電量kwなどの情報が記載されています。

設備IDやパスワードがないと再生可能エネルギー電子申請ページにログインができず、手続が滞ってしまうことがありますので、相続した書類やメールなど記録の中に太陽光設備関連がある場合は、紛失しないようにしましょう。

太陽光発電設備の設備IDが不明な場合は、事業者名と設置場所をもとに再生可能エネルギー電子申請の設備ID照会ページから調査することができます。

ただし、事業所住所は半角全角含め完全に一致している必要がありますので、記載方法は注意が必要です。
同一住所とならない例)一丁目1番1号と1-1-1、一丁目1番1号と1丁目1-1など

②遺産分割協議書に太陽光発電設備を明示する

太陽光発電設備を相続する場合、原則として土地や建物とは切り離して太陽光発電設備の設備ID等、特定できる情報を記載したうえで、誰が相続人になるかを遺産分割協議書内に明示する必要があります。
土地や建物の相続人だけを記載してしまうと、遺産分割協議書の作成し直しになる可能性がある点に注意が必要です。

但し、相続財産の中に太陽光発電設備が含まれていることが協議書の文言から明らかであれば、同設備の明記はなくとも相続されたとする取扱いとされています。

③資源エネルギー庁への認定(FIT)名義の変更届出がいる

太陽光発電設備を相続した場合、認定名義を相続人に変更する届出が必要です。

これは相続開始から20日以内に届出をすることとされておりますが、実務上は戸籍収集し遺産分割協議書を作成するまでの間に20日を経過してしまうことが多く、20日以内に手続ができる人はほとんどいないと思います。

FIT名義変更には、戸籍謄本、遺産分割協議書のほか、相続人の印鑑証明書などが必要です。

書類の提出は資源エネルギー庁に対して行いますが、その申請受付機関がJPEAと呼ばれる代行申請センターですので、太陽光発電設備の相続が起きたときにはJPEAに書類を提出します。

④電力会社の手続がいる

資源エネルギー庁での太陽光発電設備認定事業者変更が完了すると、変更認定通知書を受領しますので、次に売電収入を受け取るために電力会社との間の契約を変更する必要があります。

電力会社に相続した旨と売電契約の変更を申し出て、電力会社所定の書式とともに、変更認定通知書などを提出して契約を変更します。

太陽光発電の売電収入は相続財産になる?

被相続人が亡くなる前に発生していた未受領の売電収入は、債権として相続財産に含まれます。

一方で、相続開始後に発生した売電収入は、原則として設備を取得した相続人の収入となります。

太陽光発電設備は相続税の対象?

太陽光発電設備は、相続税の課税対象となります。
太陽光発電設備のパネル、パワーコンディショナー、パネルを置いている架台などを評価することになります。

高額設備の場合は、税理士と連携しながら評価を進めることが望ましいでしょう。

太陽光発電設備を相続したとき司法書士に相談するメリット

太陽光発電設備の相続では、戸籍収集、遺産分割協議書作成、太陽光発電設備の名義変更だけでなく、太陽光発電設備がある土地や建物の不動産に関する相続登記が必要です。

特に、太陽光発電設備がある相続は遺産分割協議書に設備情報を記載しておかないと、後日の再協議や相続人のトラブルになりかねません。

相続に強い司法書士にご相談いただくことで、戸籍収集、遺産分割協議書作成だけでなく、不動産の相続登記を任せることや太陽光発電設備の名義変更サポートを受けることができます。

初回無料のご相談予約はこちらお気軽にご相談ください。
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