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相続が起きたときに銀行口座の解約をしないとどうなる?お金を引き出して残高がほぼない口座を解約せずに放置した場合の思わぬ注意点、罰則、デメリットなど

2026 5/15
相続が起きたときに銀行口座の解約をしないとどうなる?お金を引き出して残高がほぼない口座を解約せずに放置した場合の思わぬ注意点、罰則、デメリットなど

相続が発生すると、亡くなられた方名義の相続財産について、相続人の方名義への変更手続きが必要となります。

相続財産は多岐にわたり、不動産(土地と家)、貴金属や家財道具などの動産、自動車、株式などがありますが、すべての方が保有している相続財産は「預金(預金口座)」です。

預金口座の相続手続でどのご相続人にも聞かれることが「亡くなった後にお金を引き出したから残高はほぼ0円なのに、銀行口座は解約しないといけないの?放っておいたらどうなるの?」という質問です。

今回は相続手続で残高がほぼない預金を解約しないといけないのか、解約せずに放置している場合の注意点、デメリットなどを解説します。

目次

預金解約の期限や義務はある?

預金解約に期限はない

銀行預金の相続手続きは、相続登記(3年以内)や相続税申告(相続から10か月以内)のような期限がありませんので、相続人が自分のタイミングで解約することができます。

ただし、あまりにも長期間になると相続人の誰かに更なる相続が発生してしまうことがあります。
また、銀行預金は厳密には預金債権ですので、民法の債権消滅時効(5年)にかかります。

預金解約義務はない

銀行預金の相続解約手続は義務ではありません。

預金残高が少額か高額かに関係なく、預金解約をするか否かは相続人の選択にゆだねられています。

残高がわずかな預金通帳の解約をしない理由

相続人が預金通帳を認識していながら、通帳の解約手続きをしない(したがらない)理由は、次のものが考えられます。

①解約手続きが面倒で手間がかかる

銀行の預金解約手続きには、一般的な相続と同様の書面を提出する必要があります。

すなわち、被相続人の出生から死亡までの戸籍、相続人の戸籍、印鑑証明書、遺産分割協議書などです。
これらを過不足なく提出したうえ、さらに銀行所定の手続き依頼書に署名押印するなど、大変な作業が必要です。

大手の銀行やネット銀行であればインターネットから相続届出や書類送付申込をする方法もありますが、地元の信用金庫、信用組合、地銀などの場合は直接口座のある支店に赴かないと手続きができない場合もあり、想像以上に手間がかかります。

②労力に対して取得する対価(引きだすお金)が少ない・残高が0円

預金の解約相続手続きは大変な労力を要しますが、預金残高が少ない場合は労力に見合った金額を相続できなかったり、相続人が多い場合は各相続人の受取額が少額になるため、解約する気力が起きない方が多くおられます。

あるいは預金を全額引き出して0円の状態だと、時間の無駄とすら感じる方もいるでしょう。

③解約時の銀行手数料の方が高くなる

口座解約時には、一般的に相続人の銀行口座に振り込みの方法で解約金が送金されます。

預金残高が少ない口座を解約すると、残高よりも解約金送金時の手数料の方が高くなり、「預金を解約するために相続人が手数料を支払う」ことをためらう方が多いのは当然だと思います。

銀行預金の相続解約を放置しているとどうなるのか、注意点

銀行預金の相続解約を放っておくと、思わぬトラブルや不利益を被ることがあります。
考えらえる注意点やデメリットを説明します。

①犯罪に利用される可能性

金融機関は、相続が起きたことを認識すると口座を凍結します。

例えば相続人が銀行に相続発生の事実を連絡することが考えられますが、それ以外では信用金庫など地域に根差した金融機関が新聞のお悔み欄などを見て死亡の事実を知り、凍結することもあります。

ただし、金融機関同士が相続の情報を共有しているわけではありませんので、A銀行とB銀行のうちA銀行のみに相続の連絡をしても、B銀行は口座が凍結されません。

「口座が凍結されない=口座の入出金や振り込みの利用が可能」であるため、キャッシュカードと暗証番号の情報をもった第三者や悪意のある相続人が、犯罪(マネーロンダリングなど)に口座を利用する危険性があります。

万が一口座を犯罪等に悪用されてしった場合、相続人がその責任を負わされる可能性もありえますし、犯罪への関与を疑われたり、関係者から事情聴取されるなど身体的時間的拘束を強いられる可能性もあります。

預金口座を解約する予定がない場合でも、最低限金融機関に連絡をして「口座凍結」してもらうことで、このようなリスクを防ぐことができます。

②残高の少ない預金以外の預金を見逃してしまう可能性

1つの金融機関に口座が1つとは限りません。

そして、目の前にある通帳の口座以外にも、通帳のない口座、定期預金、出資金などを保有している可能性があります。

相続手続で預金解約を行うと、一般的に金融機関は「住所・氏名・生年月日」などの情報を用いて当該金融機関で契約保有しているすべての口座を調査しますので、相続人が認識していない口座が出てくることもあります。

預金残高の少ない口座しかないと思い込んでその金融機関の手続きを放置すると、相続人が認識していない他の預金口座や定期預金、出資金などを見逃すリスクがあります。

③将来の相続人に金銭的、身体的な負担がかかる可能性

例えば、相続人Aが「通帳預金残高が少ないから被相続人Xの口座を解約せずに放置した」とわかっていても、相続人Aが亡くなった後の配偶者、子、孫など将来の相続人はなぜ通帳があるのに解約していないのかを認識していないことがあります。

何年か経ち次の相続が発生した場合に、相続人Aの子や孫たちが預金残高の少ない通帳やキャッシュカードのみを発見した場合「通帳は未記帳だがたくさん残高が残っているかもしれない」「そもそも通帳やキャッシュカードの存在をAが知らなかったかもしれない」と考え、将来の相続人たちが調査や解約を行うことがあります。

相続人Aが存命中に解約していれば少しの費用で済む手続きも、更なる相続が起きている状態だと多くの時間と費用がかかり、将来の相続人に負担を押し付けてしまうこともあるのです。

④銀行の口座維持管理手数料が発生する可能性

各金融機関は通帳がない口座、Web通帳への移行を奨励しており、紙の通帳で一定程度の取引がない場合は「口座維持手数料」を徴収する銀行も増えています。

現在は口座維持手数料がかかっていない銀行でも、口座維持手数料を導入し始めると、預金残高の少ない口座を解約せずに放っておくことで、口座残高よりも高い維持手数料を支払わなければならなくなるリスクがあります。

⑤休眠口座として引き出せなくなる可能性

口座の入出金が長期間行われていない場合は、休眠口座扱いになることがあります。
休眠口座扱いになると、預金を解約するときに通常よりも多くの時間、労力がかかることがあります。

また、最悪の場合預金を引き出せなくなることもあります。

預金の相続手続きを司法書士に相談するメリット

①戸籍謄本など必要な書類を素早く収集

司法書士は相続手続きに精通しておりますので、預金相続に必要な戸籍謄本などの書類を必要な分だけ素早く収集することができます。

②遺産分割協議書など預金解約に必要な書類を作成可能

預金の解約には、戸籍だけでなく遺産分割協議書など書類を作成することが多く、相続に不慣れな方だと作成書類に不備があり何度も手間と時間を要することがあります。

司法書士は遺産分割協議書などの相続手続きに必要な書類を作成しますので、安心してご相続いただけます。

③預金の解約代行、解約金のとりまとめや分配も可能

預金口座が複数あり、すべての金融機関の残高を合算したうえで相続人に分配したいようなケースでは、解約した預金をとりまとめる人間が必要です。

司法書士が相続人全員の代理人となることで、解約した預金を預かり口座などに集約し、各相続人に預金を分配する役目を担えます。

④不動産相続登記など他の相続手続きも依頼可能

預金解約だけでなく不動産の相続登記手続きが必要な場合、行政書士や税理士だと不動産の名義変更に対応できませんが、司法書士であれば一括してお引き受けすることが可能ですので、スムーズかつ外注しない分費用も抑えることができます。

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