ご相談内容
ご依頼者様は60代の男性。
ご相談内容は、亡くなった父と母の共有名義になっている土地建物の相続登記手続と、お父様名義の預貯金の相続手続です。
法定相続人の一人が長年音信不通であり、どこに住んでいるかもわからず、どうすれば良いかと悩んでおられました。
ご相談内容の問題点
法定相続人による遺産分割協議が必要
遺言書のない相続手続で、法定相続人が複数名になるときは、遺産分割協議書を作成することがほとんどです。
具体的には、法定相続人が有する法定相続分割合に基づかない相続の仕方をするならば、相続人同士の話し合い(=遺産分割協議)が必須です。
つまり、長年音信不通になった法定相続人と連絡を取り、遺産分割協議を成立させないかぎり、預金の全額解約や不動産の名義をご依頼者様お一人にすることができません。
裁判所の手続きを要する可能性がある
長年音信不通になっている相続人に連絡を試みた結果、その相続人の状況によって裁判所の手続きを経る可能性があります。
音信不通の相続人が住民票上の住所に居住しておらず行方不明になっているときは、「不在者財産管理人」の選任が必要となってきますし、判断能力が低下しているのであれば「成年後見制度」の利用が必要となります。
連絡が取れたとしても遺産分割協議が成立しなければ「遺産分割調停」手続きが必要となるなど、場合によっては費用・時間・労力が多分にかかることを想定しておかなければなりません。
当事務所の解決方法
遺言書が存在しない限り、不動産や預貯金を法定相続人の相続分以外の割合で(例えば相続人の1名だけがすべてを受け取るなど)相続する場合は、相続人全員が話し合い、同意したことがわかる遺産分割協議書を作成し、さらに相続人全員に印鑑証明書を提出してもらうことになります。
相続人がどうやって分けるかの話し合いに司法書士が関与することはできませんが、ご相談者のように音信不通の相続人への対応がわからずにご相談される方は非常に多くおられます。
戸籍と住民票の取得による所在調査
当事務所は、まず音信不通の相続人がご健在であるか、ご健在ならどこに住所をおいているかを調査するために、戸籍と住民票を取得しました。
一般的に、本人と家族以外の人間が勝手に他人の戸籍や住民票を取得することはできません。
しかし、司法書士や弁護士の限られた職種の専門家は、相続人からの登記手続の依頼など正当な理由があるときに限り、職権で戸籍や住民票を取得することができます。
当事務所が相続人から依頼を受け、戸籍や住民票を取り寄せた結果、相続人の住所を突き止めることができました。
事情の説明と協力要請の手紙
戸籍と住民票の調査で判明した相続人に依頼者様から連絡を取るための準備として、事情を説明するための資料(不動産の登記事項証明書、評価額のわかる固定資産評価証明書、預金の残高証明書、相続関係説明図など)を当事務所が作成または取り寄せました。
その後、依頼者様から事情を細かく書いた手紙で連絡を取ってもらったところ、長年音信不通だった相続人の方は快く遺産分割協議に応じてくれ、無事に相続手続を終えることができました。
このように、相続手続でつまづいてしまったとき、司法書士の力を借りることで相続手続きを前に進めることができます。
同じように悩みを抱えている方がいれば、まずはご相談ください。
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