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特別代理人とは?特別代理人が必要なケース、申立方法、費用、期間、注意点を解説

2023 10/19
特別代理人とは?特別代理人が必要なケース、申立方法、費用、期間、注意点を解説

相続登記や売買による所有権移転登記など、日本において不動産や財産の契約、移転手続きをしようとした際に「特別代理人」が必要になることがあります。

特別代理人が必要であることを見過ごしてしまうと、思わぬ費用や時間がかかってしまうことがあります。

目次

特別代理人とは

特別代理人とは、ある人の代理人が、何らかの事情で代理人として権利を行使することができない場合に、特定の法律行為だけを代理する一時的な代理人として選任される人のことです。

特別代理人が必要なケース

特別代理人は主に本人と代理人との利益が相反するときに必要となります。

典型的なケースは次のような場面です。

親と未成年者がともに相続人となる相続手続

親(親権者)と未成年者がともに相続人となる相続手続きでは、遺産分割協議が必要となりますが、その際に特別代理人が必要となります。

親が未成年者との間で不動産を売買する場合

親(親権者)が未成年者との間で不動産を売買する場合は、その金額にかかわらず特別代理人が必要です。

成年後見人と被後見人がともに相続人となる相続手続

成年後見人と被後見人(本人)がともに相続人となる相続手続きでは、遺産分割協議が必要となりますが、成年後見人と被後見人は利害が対立する関係にあるため、その際に特別代理人が必要となります。

成年後見人が被後見人との間で不動産を売買する場合

成年後見人が被後見人(本人)との間で不動産を売買する場合は、その金額にかかわらず利害が対立する関係にあるため、特別代理人が必要です。

特別代理人を選ぶ、付ける目的は?

特別代理人を選任する目的は、未成年者や被後見人などの社会的に権利を主張する力が弱い人と、その権利を守る代理人(親権者や後見人)の利害が対立する場合に、未成年者や被後見人が不当に権利を侵害されてしまうことを防ぐために設けられた制度です。

特別代理人は誰がなれる?資格は?

特別代理人に特に資格はありませんので、未成年者や被後見人などの本人と利害が対立しない立場であれば誰でもなることができます。

特別代理人は何をする?

未成年者や被後見人などの本人の一時的な代理人として、裁判所から与えられた代理権の範囲に基づいて契約や法律行為をします。

具体的には、相続手続きにおいて未成年者や被後見人の代わりに遺産分割協議書に署名捺印をしたり、売買契約書に署名捺印をします。

特別代理人の申立方法

特別代理人は家庭裁判所に対して選任申立をします。

未成年者や被後見人の本人の住所地を管轄する家庭裁判所です。

特別代理人の選任申立にかかる費用

特別代理人の選任時にかかる費用

(1)実費

収入印紙800円

戸籍や住民票などの取得費用 2000円程度

郵送代 3000円

(2)専門家の申立報酬

司法書士や弁護士に特別代理人選任申立を依頼したときは、専門家に対する申立て報酬が発生します。

特別代理人の選任後にかかる費用

特別代理人報酬

裁判所が指定した弁護士などが特別代理人に選任された際は、特別代理人に対して特別代理行為に対する報酬を支払う必要があります。

この場合の特別代理人報酬は裁判所が決定します。

特別代理人の選任申立にかかる期間

特別代理人の選任申立は、通常であれば申立て書類提出から選任まで数週間~1か月程度です。

特別代理人の注意点

特別代理人が必要か否かは形式的に判断する

親権者と未成年者、後見人と被後見人などの間で利益が相反している行為をする場合は、内容に関係なく特別代理人の選任が必要となります。

例えば、親権者と未成年者がともに相続人となる遺産分割協議において、未成年者がすべてを相続し親権者が何も相続しないようなケースだとしても、形式上は利益相反しているため、特別代理人の選任が必要です。

本人1名ずつ特別代理人を選任

親権者と未成年者がともに相続人となる遺産分割協議において、未成年者が複数いる場合、未成年者ごとに特別代理人を選任しなければなりません。

本人に不利な契約や遺産分割協議

特別代理人選任の目的は、未成年者や被後見人などの本人の利益を守るためです。

したがって、未成年者や被後見人などの本人が一方的に不利な内容の契約や遺産分割協議は裁判所が許可をしないことがほとんどです。

相続ならば、未成年者や被後見人が法定相続分に相当する金員を相続するような協議内容にするなど、本人の利益に対して配慮が必要です。

特別代理人の選任は専門家にご相談ください

相続を専門とする司法書士事務所であれば、戸籍取得(相続人調査)、財産調査だけでなく、特別代理人選任申立て、その後の不動産相続登記まですべてを行うことができます。

また、依頼する司法書士を特別代理人に指定することもできますので、全体として手続が非常にスムーズになります。

未成年者や認知症の方が相続人となる相続手続は、相続専門の司法書士事務所にご相談ください。

ご相談フォームはこちらこちらのフォームよりお気軽にご予約ください。

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