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【相続対策のプロに相談する方法 各専門家の特徴・費用・選び方を解説】

2023 6/01
【相続対策のプロに相談する方法 各専門家の特徴・費用・選び方を解説】

相続に関する悩みや問題

相続に関わる遺産の分配や遺言書の作成、税金の支払いなどは、皆さんが少なくとも一度は直面する可能性のある重要な問題です。これらの課題を解決するためには、専門家の助言が必要となります。
本記事では、相続対策のプロである各専門家と窓口(弁護士、司法書士、税理士、行政書士、銀行の窓口)の特徴・選び方を解説します。対象読者は、相続に関する問題や悩みを抱えている方や、相続対策を検討している方です。

相続の相談先①:弁護士

弁護士の特徴

弁護士は、法律の専門家であり、遺産分割や遺言書の作成、相続に関する様々な問題に対応できます。
特に、遺産分割を巡る紛争が起こった場合には、弁護士が適切な解決策を提案してくれ、代理人として相続人同士の紛争解決に協力してくれます。

弁護士の費用

弁護士の費用は、依頼内容や弁護士の経験・実績によって異なります。

また、時間単位での報酬や成功報酬型など、報酬形態もさまざまです。事前に見積もりを取得し、自分の予算に合った弁護士を選ぶことが重要です。

弁護士はトラブルになる可能性が高い案件を相談することが多いため、料金が高くなりがちです。

弁護士を選ぶポイント

弁護士を選ぶ際のポイントは、以下の通りです。

相続に関する実績や専門性を確認する

他の専門家選びにも共通しますが、自分が相談したい内容に特化(強い)専門家であるかどうかは重要です。
医者にも内科や外科があるように、同じ弁護士にも得意とする分野が異なります。
ご自身が相談したい内容に強い専門家なのか、ホームページなどで確認してみましょう。

トラブルになる可能性がある

弁護士は、他の専門家と異なり、唯一代理人として相続人同士の紛争の中に入っていくことができます。
相談段階で既に紛争の可能性がある場合や、相続人同士で話がまとまらない場合などは、弁護士に相談することが、費用、時間ともに抑えられることがあります。


相続の相談先②:司法書士

司法書士の特徴

司法書士は、不動産の登記手続きを中心とした法務手続きの専門家です。
相続に関しては、遺言書の作成や相続人調査、遺産分割協議書の作成、不動産登記の変更、金融機関の解約など、多岐に渡るサポートを提供しています。さらに、一般的に弁護士よりも費用がリーズナブルなケースが多いです。

司法書士の費用

司法書士の費用は、依頼内容や地域によって異なりますが、一般的には弁護士よりも安価です。
弁護士や行政書士と同様、相続人調査や遺産分割協議書の作成、金融機関の解約などを行うことができますが、司法書士は唯一不動産の相続登記を取り扱えるので、相談内容や相続の手続に不動産が含まれており、かつ紛争の可能性が低い場合には、司法書士に依頼することでコストを抑えることができます。

司法書士を選ぶポイント

相続財産に不動産が含まれる

相続財産に不動産が含まれる場合、不動産の名義変更登記に関しては確実に司法書士に依頼することになります。
その場合、弁護士や行政書士に一部を依頼し、登記だけ司法書士に依頼するよりも、まとめて司法書士に依頼する方が、手続が簡単なうえ、費用も割安になります。

紛争の可能性が低い

紛争可能性が低い場合や紛争の余地がまったくない相続手続は、司法書士が一括で引き受けることができます。

相続人に未成年者や認知症の方がいる

相続人の中に未成年者や認知症の方がいる場合、相続手続の前提として家庭裁判所での手続が必要となります。
司法書士は相続手続を行えるだけでなく、これらのケースの家庭裁判所への申立や書類作成も行えますので、司法書士に依頼する方が依頼者の金銭的、身体的、精神的負担を減らすことができます。

自筆証書遺言書がある

自筆証書遺言書がある場合、家庭裁判所で検認手続を経る必要があります。
司法書士であれば、裁判所の手続だけでなく、その後の不動産の相続登記、さらに金融機関解約まで一括して行うことができます。


相続の相談先③:税理士

税理士の特徴

税理士は税務の専門家であり、相続税の申告や税金対策を含むアドバイスをしてくれます。
そのほか、事業承継や贈与税などの問題にも対応しています。経済的な観点から遺産分割の方法や税金負担の最適化が可能です。

税理士の費用

税理士にかかる費用は、一般的に相続する財産の金額、不動産の有無や不動産の形状などによって大きく左右されます。まずは相談する案件の財産額や、不動産に関する資料をまとめてから相談しましょう。

税理士を選ぶポイント

相続税がかかる場合は必須

相続税がかかる場合は、確実に税理士に依頼することになります。
相続税がかかるか否かは、基礎控除額:3000万円+(相続人の数×600万円)が1つの目安となります。
仮に相続人が配偶者と子ども2名の計3名の場合、相続する財産の総額が、3000万円+(3×600万円)=4800万円を超えるか否かで、税理士に相談すべきか判断します。
但し、不動産の評価、生前贈与の有無、保険金の有無等によって相続税は左右されますので、基礎控除額以内であっても税理士に相談するケースもあります。

故人が事業を営んでいた場合

故人が事業を営んでいた場合、亡くなられた日から4か月以内に「準確定申告」という申告が必要となることがあります。
準確定申告は税務申告であり、税理士にしか行えない業務ですので、故人が事業を営んでいた場合は、申告を依頼していた税理士にそのまま相談することもあります。


相続の相談先④:行政書士

行政書士の特徴

行政書士は、書類の収集や作成に強みを持ち、相続人に代わって様々な手続きを行い、相続人の負担を軽減するのが特徴です。

しかし、相続登記や相続放棄、相続税の申告、相続人間の問題などには対応できないため、それらの手続きは別の専門家に依頼する必要があります。

行政書士の費用

行政書士の費用は、他の士業と比較すると安価に設定されていることが多いですが、相続登記や相続放棄、相続税の申告、相続人間の問題などには対応できないため、他の士業にも依頼した結果、トータルで割高になることがあります。

行政書士を選ぶポイント

行政書士を選ぶ際のポイントは、以下の通りです。

なるべく自分で手続をしたい、最低限の依頼だけしたい場合

相続手続は、弁護士や司法書士でも行うことができる業務です。紛争があれば弁護士、不動産があれば司法書士ですが、税金の申告なら税理士ですが、それ以外の相続人調査や遺産分割協議書の作成手続は、基本的にどの士業でも行えます。


行政書士は安価なことが多いので、紛争、不動産、税金の心配がなく、かつなるべく安く依頼して自分で出来る事はしたい方の場合には、行政書士に依頼するメリットがあります。


相続の相談先⑤:銀行の相談窓口

銀行の相談窓口の特徴

銀行の相談窓口は、各地に支店があり、最寄りの支店で相談を行うことができます。
また、相談自体は無料で行っていることがほとんどですので、気軽に相談しやすい特徴があります。

銀行の相談窓口の費用

銀行の相談窓口では、基本的に無料で相談ができます。ただし、具体的な手続きや書類作成に関しては、専門家に依頼する必要があります。相談時間が短いことが多いので資料と聞きたいことを予め準備する事が重要です。

銀行の相談窓口を利用するポイント

地域に密着した情報やサービスを入手したい

地域に密着した信用金庫や信用組合、協同組合などは、その地域ならではの特色や情報を提供してくれることがあります。

無料で基本的な相談ができる

一般的な相談を行う場合、金融機関は無料で相談することができます。

但し、専門家ではなく民間企業の従業員が対応するだけですので、法律や税金の具体的な相談に答えることは弁護士法、司法書士法、税理士法違反になります。
具体的な相談は、銀行が紹介する専門家に行うことになります。

地域の相続に関するイベントやセミナー情報が得られる

銀行が主催、共催するイベントやセミナー等の情報を提供してくれ、そこで登壇する専門家に相談することもできます。

参考リンク:
日本司法書士会連合会

兵庫県司法書士連合会


相談先選びのコツと注意点

それぞれの特徴をいかした相談先を選んでいただくことでより専門的なサポートが受けられるので参考にしてください。相談をする際は、可能な書類や情報を準備した方がより早く具体的な相談をする事ができるようになります。

迷ったときは司法書士へ相談がおすすめな理由

不動産が関わる場合の話がスムーズ

司法書士は、他の士業では出来ない「相続登記(不動産の名義変更)」を唯一行える専門家です。
そして、日本では不動産が財産としてとても重要視され、相続が発生する方の多くが不動産を所有しています。
不動産が関わる相続の相談は、司法書士に相談することで、話がスムーズに進みます。

家庭裁判所の手続にも対応できる

相続人の中に未成年者や認知症の方がいる場合、相続手続の前提として家庭裁判所での手続が必要となります。さらに、自筆証書遺言書がある場合は遺言書の検認手続が必要となりますが、この検認も司法書士が申立をすることができます。
司法書士は相続手続を行えるだけでなく、これらのケースの家庭裁判所への申立や書類作成も行えますので、司法書士に依頼する方が依頼者の金銭的、身体的、精神的負担を減らすことができ、相談に対して臨機応変に手続きを進めることができます。

総合的に費用が安くなることが多い

司法書士の料金は、一般的に弁護士に比べて安価です。
また、一部の手続のみを行政書士に依頼し不動産の登記を司法書士に依頼するなど、複数の専門家に依頼するよりも、まとめて司法書士に依頼することで割安になり、トータルの費用を抑えることができます。

相続の知識が豊富である

司法書士は、相続に関する法律や税制に関する知識が豊富であり、裁判所の手続にも対応できます。
複雑な問題にも対応できるだけでなく、最適な解決策を提案することができます。
また、相続に関する様々な手続きの流れや注意点も熟知しているため、スムーズな手続きが期待できます。

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